非HSPの行動には悪意がないことも多い(みたい)
世の中の大多数を占める非HSPが私たちHSPのことがよくわからないのと同様に、
HSPは非HSPの感じ方、考え方が実はよく理解できていません。
(考え方等、非常にわかりやすいなと思う部分もあるのですが、非HSPの感受性・感じ方については、ほとんどまったくと言ってもいいほどよく理解できません。注:HSP,非HSSの「私」から見た場合)
HSPの私たちにとっては、非HSPのデリカシーのなさ、無神経さに困惑し
「なんでこんなことするの?!」
「ひど過ぎる」とときにはその無神経な行動に
「なんか悪意でもあるのか?!」さえ感じてしまうのですが
意外と非HSPは悪意のないこともとても多いようです。
彼らにしてみれば「ついうっかりやってしまった」程度のことのようです。
具体的に言うと
うるさすぎる
突然過ぎる
デリカシーなさ過ぎる
自分のことしか考えていない(ように感じられる)
思いやりがない
等ですが、これはすべて「感じ方の違いの差」から発生しています。
HSPから見ると非HSPはだいたいにおいて「○○過ぎ」
HSPにとっては非HSPの存在は「刺激強過ぎ」なのです。
ですから実際にHSPからしてみれば「嫌がらせ」をされたと感じることも多いのですが、
でもそれは単に非HSPがただ悪気なし、特に考えもなく「ついやってしまっていること」であることも多いようです。
例えば子供同士の「ちょっとした悪ふざけ」はHSP児にとっては、実はとても嫌なものでちっとも面白くないし非常に不愉快なのですが、
非HSP同士では特に問題にならなかったりすることも多いのです。
(悪ふざけの程度問題ですが)
HSPにとっては「とってもイヤ」なんですが、非HSPは何がそんなにイヤなのかわからないことがほとんど。
「HSPの感覚と能力は自分にはないものだから非HSPにはわからないだけ」ということも多いようです。
わかりやすく我が家の例で言うと
うちにはHSPの息子(12歳)と非HSPの娘(11歳)がいます。
娘は非HSPの典型タイプです。
娘は 非HSP,HSSです。
息子はHSP,非HSS。
まったく対照的です。
私(息子と同じくHSP,非HSS)から見ると、娘は、
・強さがある
・神経太い
・声デカ過ぎだろ
(他にもいろいろありますが特徴についてはこの辺で)
で、言いたいことは何かと言うと
HSP,非HSS の息子は大きな音がニガテ。
非HSP.HSSの娘ですが、声がとても大きいので、息子はときどき耐えられなくなります。
私は耐えられないほどではないけど「うるさい・・・」とは思います。
娘自身は大きな声を出すのも聞くのも平気です。
息子は「デカイ声出すな!」と言って怒ります。とても不愉快になるようです。
時には「耳が聞こえなくなりそうだ」と言い泣きそうにもなっています。それほど辛いようなのですが
娘は「なんで?」
「私、ただ普通に話してるだけなのに、なんで怒られなきゃいけないの?」とこちらも涙目になってしまっています。
こうなると非HSPにとっては、HSPが悪いように感じられます。
世間では非HSPが多いことを考えると、HSPにとってはとても不利ですね。
また親御さんも兄弟姉妹も非HSPで、家族の中で一人HSPだった場合は自然と孤立してしまい、孤独感を深め、「誰もわかってくれない」と殻に閉じこもってしまうことさえもあります。
非HSPにとってはなぜ自分たちが普通に耐えられる程度の音や
どちらかと言うとにぎやかで楽しいくらいの騒音がHSPには耐えられないし苦痛なのかさっぱりわからないようです。
そして逆に「自分たちが普通だ、HSPが弱過ぎるんだ」、と言うことになります。
彼らにしてみれば「HSPが強くさえなれば問題はすべて解決」なのです。
HSPが問題を起こした時、すべての責任をHSPに押し付けられがちになるのは、まさにこういう理由です。
でもHSPの側から見ると、非HSPはなぜ人がこんなに嫌がってるのに気付かないのか
なんでそんなにうるさいのか
なんでそんなにデリカシーがないのか
なんでそんなに人の気持ちがわからないのか
正直、不思議なんです・・・・
この「感じ方の差」の溝は、埋めることがなかなかできません。
なぜなら「そう感じてしまうから」
非常に困惑し、困らせられ、非HSPのおかげで普段から疲弊してしまうことが、HSP,非HSSには実はとてもたくさんあります。
そのため非HSPから「引いてしまう」「距離を置こうとする」ことも多いです。
その極端(と非HSPからは思われること)なことの一部が引きこもりだったり、不登校だったりするわけです。
HSPにとっては、自分を守るため、耐えられない環境下から避難しただけに過ぎません。正当な行為です。
HSPから見ると「何かイヤな感じ」をどうしても感じさせてしまうことが多い非HSPの人びと。
非HSPにとっては「自分は別に何もしてないのにヒドイ」と思われることでしょう。その点では申し訳ないです。
でも、人口の8割強が非HSPという現実。
HSP,非HSSにとって、実は「普通の世界」はとても生きづらいものなのです。
少しはわかっていただけましたでしょうか。
また、HSPの感覚の鋭さが、非HSPの子供のいじめの対象になることもよくあります。(敏感な反応をするため面白い)
私なども、娘(非HSP)からよく「わっ!!」と言って驚かされたりしますが、娘は「ママがすごくびっくりするからとっても面白い」と言って爆笑していますが、
自分自身はとても不愉快です。
いきなり脅かされるのは、繊細な神経システムが興奮し過ぎて辛いのです。
「そういうのは非HSP同士でやってね」と言っています。
非HSPとHSP(特にHSP,非HSS)の間には、この手の問題がいつも付いて回ります。
HSPについての一般的な理解は、まだまだほとんど得られていません。
学校の先生方の中にも、知っている人は(私が聞いてみた限りでは)一人もいらっしゃいませんでした。
特に優秀で配慮の行き届いた(実はHSPとテストで判明)先生でさえもご自分がHSPだとご存じありませんでした。
ですから、このHSPの先生のお手も借りながら、
HSPの子供を守るため、不登校児とHSPとの関連性について少し書類にまとめて学校に提出する予定です。
どうせなかなかわかってもらえないことだとわかっているので、私も仕事あるし忙しいし
どうせわかってもらえないことだから時間と労力のムダになるから黙っていようと思っていたのですが
先生方のお話を伺っていて、優秀な子供が突然不登校になることについて
学校の先生がたが非常に心を痛めていらっしゃることを、私にも良く伝わってきたからです。
学校はうるさくて人の多い場所なので、この環境に適応できる先生方はまず非HSPだろうと思われます。
非HSPだからこそ、HSPの感じ方が理解できず、なぜ学校に来ないのかがわからない。
いきなり生徒が来なくなって大ショックを受けられたという先生もいらっしゃいました。
でも説明しようにも、これは「感じ方の違い」ですので、学校の大多数を占める、非HSPの先生方に、正直、どのように説明すればわかってもらえるかについては、あまり自信がありません。
結局息子が「弱い子」のようにも言われてしまい、しまいには「強くなれ。鈍くなれ」とみたいなことも言われ、「それは無理です」と答えたものの、
このままでは理解し合えないための溝は深くなるばかりの上、私と息子の不名誉となってしまいそうですね。
また、非HSPの先生がたは、本当に
「悪気なかった」
「不登校になって本当に驚いた」という感じで、このままではお互いに不幸です。
どう説明すればわかってもらえるのか、HSPで学校でも高い立場で働いていらっしゃる先生のお力も借りつつ
不登校に陥るHSP.非HSSの子供を少しでも減らすため、微力ながらも何かできればと考えています。